ボイストレーナーになるためにはどうすれば良いのか

一般社団法人日本ボイストレーナー連盟です。
今回は『ボイストレーナーになるためにはどうすれば良いのか』というご質問を頂きました。

結論から申し上げますと、ボイストレーナーには「誰でもなれます」というのが現在の答えです。
それでは詳しく解説していきます。

目次

ボイストレーナーになるためにはどうすれば良いのか

ご質問内容
ハンドルネーム: コア
性別: 女
年齢: 44
ご質問タイトル: ボイストレーナーになるために

ご質問内容: カラオケでの精密採点で90点以上あり、ピアノをある程度弾けたらボイストレーナーになれる可能性はありますか?
また、ボイストレーナーになるためには、ライブハウスで歌ったりなどの実践経験がある方が良いのでしょうか?多い方が良いのでしょうか?
それと、普段から色んなジャンルの歌を聴いたり歌ったりしておく方が良いのでしょうか?それとも、自分の好きなジャンル、得意なジャンルに絞る方が良いのでしょうか?

ご回答

【前置き】誰でもボイストレーナーになれる理由について

現在の日本の状況としては、明日からボイストレーナーをやろう!と思いついた若者がいたとします。
その若者は実際にボイストレーナーに自分はなった!と思って、営業を開始してしまえば、その日からもうボイストレーナーと言う事で社会からはみなされます。
悲しいかな、、、これが日本の現実です。

皆さんは、この現実をどう思われますでしょうか。
「すぐに誰でもボイストレーナーになれるなんて、素晴らしいことだ!」と思われる方が少ないのではないでしょうか。
このような、ある意味グレーとも言える職業は、世の中から信頼を得る事は難しいと考えます。
例えばお医者さんであれば、国が発布する資格試験の合格証明が必要で、それを取得するからこそ患者も安心して医者に掛かる事ができる、という仕組みだから信頼があるのではないでしょうか。
社会全体がこの信頼を醸造しているのです。

ボイストレーニング業界には、透明性が足りないのです。
それはつまりどこに行ったら生徒さんにとって正しいボイストレーニングを学ぶことができるのかわからないと言う事でもあるので、これは改善しなければなりません。

一般社団法人日本ボイストレーナー連盟は、ボイストレーニング業界の透明性を高くすること。
これを会社の運営方針の大きな部分として捉え今日まで活動してきました。
これからもその信念は曲がる事はありません。
ボイストレーニング業界の透明性を高く保つと言う事は、ボイストレーナーの立場も明確になり、社会的信用性も増すことになります。

さて、質問者様の質問内容に答える前に色々と前置きが長すぎましたが、この前置きに関してはズレているようでズレておりませんので、このことを前提に踏まえつつ回答します。

カラオケで高得点でピアノが弾けてもボイストレーナーとして成立はしない

質問:「カラオケでの精密採点で90点以上あり、ピアノをある程度弾けたらボイストレーナーになれる可能性はありますか?」

カラオケでの精密採点で90点以上あっても、ピアノである程度演奏できたからといって『本物の』ボイストレーナーになれるとは限りません。
誰でも明日からボイストレーナーになれると言う意味合いでのボイストレーナーであればなれるのだろうと思いますが、それでは社会的に信頼を得ることができませんから、今回前述してきたようなプロのちゃんとした信頼を得られるボイストレーナーになるためであれば、やはりこれだけではボイストレーナーにはなりません。

ボイストレーナーとしてライブ経験はあった方がよい

質問:「ボイストレーナーになるためには、ライブハウスで歌ったりなどの実践経験がある方が良いのでしょうか?多い方が良いのでしょうか?」

実践経験があった方がボイストレーナーになるために重要です。
理由は実践を経験したトレーナーの方が生徒さんからの信頼を得ることができるからです。
なぜならば実際に矢面に立って人前で歌っている人がボイストレーナーになっているのといないのとでは、レッスン場での経験からくる信頼感が生徒さんに対して全然変わってくると考えます。
生徒さんは当然現場で第一線で働かれていた方の事は言うことをよく聞きたいと言うふうに感じるのが普通です。
ですから、出演経験が豊富なボイストレーナーさんが信頼を得やすいので、ボイストレーナーにとって経験を得る事は本当に良いことだと思います。

ボイストレーナーとしてあらゆるジャンルをインストールする事が大事

質問:「普段から色んなジャンルの歌を聴いたり歌ったりしておく方が良いのでしょうか?それとも、自分の好きなジャンル、得意なジャンルに絞る方が良いのでしょうか?」

基本的にボイストレーナーとしてすべての音楽ジャンルをきちんと頭の中にインストールしておいた方が良いです。
「私はロックのジャンルがメインだから、演歌と言うジャンルに関しては教えることができません」と言ってしまうようなボイストレーナーさんの場合は、仕事がかなり限定的になりますし、うまくいかない場合お仕事自体が無いかもしれません。
世間からの信頼を得るためには、どんなお仕事でもジャンル問わず引き受けられます。
そのようなボイストレーナーさんが現在求められているので、たくさん聞いていただきまして、いろんなジャンルのボイストレーニングに対応できる状態にしておくことが重要だと思われます。

以上になります。
また何か追加でご質問がございましたらご連絡ください。

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