ボイスポジションを生徒に身体感覚で自覚・理解してもらう方法

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一般社団法人日本ボイストレーナー連盟です。

ボイスポジションを生徒にどのように自覚、理解してもらうのかというご質問を頂きました。
生徒本人の自覚と言うのは、質問者様がおっしゃられている通り上咽頭に響いている感覚です
ただ上咽頭で響いている感覚といっても、人によって感じ方(表現の仕方)は様々で頭の上のほうに響いている感じだ!と言う人もいるし、頭の後ろのほうに響いている!と言う人もいるし、喉の奥の方で響いている感じがする!、などなど感じ方は人それぞれです。
これはどういうことかと言うと、例えば盲腸が痛い人がいた場合、盲腸が痛いんだけれども盲腸の近くのどっかが痛い、もしくはお腹全体が痛いように感じるなど、感じ方と言うのは結局人それぞれというのと同じ話です。

それでは、詳しく解説していきたいと思います。

ボイスポジションを生徒に身体感覚で自覚・理解してもらう方法

ご質問内容
ハンドルネーム: SD
性別: 女
年齢: 43
ご質問タイトル: ボイスポジションについて

ご質問内容: ボイスポジションについて、ポジションを感覚として生徒さんへ伝えないと、こちらから良いポジションだと言ったところで、毎回出来る方のが少ないかなと思います。
良いポジションの時の身体の感覚として生徒さんに伝えるなら、どのように言えば良いでしょうか?
耳で自分の音を聞くだけになってしまうでしょうか?

ご回答

あくまでもこれは感じ方(表現の仕方)と言うものが人それぞれと言うことであって、ボイスポジションを発見した際には共鳴と言う点だけではなくて他の点でも「声が共鳴している」と実感できる方法があります。

声が共鳴している場合、これは今回の場合であればボイスポジションを見つけている状態のことを指しますが、実は共鳴していればお腹の動きもスムーズになっていて発声できます

のびのび共鳴して出ている声と言うのは、お腹の動きがある程度スムーズでなければ発声できるものではありません。
従いまして、ボイストレーニングガイドラインで言うところの腹横筋の部分が、横にせり出している状態でボイスポジションをしっかり発声できているからこそのびのび発声できていると言うことが言えます。

つまりボイスポジションをしっかりとらえることができていれば腹横筋も連動して動いている。
ですから、発声している本人が音を感じるだけではなくて、肉体的に腹横筋が動いていることを実感することができていれば、ボイスポジションをとらえているともある程度言えると言うわけです。
親指で腹を金を押し続けていれば実感できると思います。

目安として捉えてくださいと今申し上げましたけれども、それでもボイスポジションを捉えている方の場合は95%位は腹横筋の動きはきちんと横にせり出してきているはずです。
そうでなければ声は共鳴しません。

ボイスポジションは、

  1. 声が共鳴しているのを上咽頭で感じることができるかどうか
  2. 声が共鳴している場合、腹横筋が動いていることを実感できるかどうか

この2点がボイスポジションを生徒さん実感してもらうにあたって重要な2点となります。

また何かご不明な点があったらいつでもご質問ください。
お待ちしております。

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