喉を傷めないためにするべきこと

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皆様、こんにちは。

連盟スタッフおよびボイストレーナーの通称Aです。
さて、今日も実際に勉強会で参加者様からご質問頂いた内容について検証してみましょう。

某日の勉強会にて『喉を痛めないためにするべき事』について質問を頂きました。
これについて私と皆さんとで考えて行きたいと思います

喉を痛めるケース

まず、喉を痛めると言うのは、程度の差はあれどケースが限られて来ます。

・声帯結節

結節というのはボールペンで文章などを書いている時に出来るペンダコと同じものです。
結節が出来る事によって声帯が閉じなくなり、声が嗄(か)れる(嗄声)。
ちなみに声は声帯が閉じて、閉じた部分に息が通過する事により、声になります。
その声を増幅する場所が咽頭全体という訳です。

・声帯ポリープ

これはよく結節の事をポリープと言ってしまう方々もいらっしゃいますが、正確には結節は結節。
ポリープはポリープです。
ポリープはもうここで説明する必要も無いと考えますが、大腸ポリープなどと同じ類のポリープです。
症状は声帯結節と殆ど同じですが、処置方法は全然違います。
声帯結節は切除しなくても自然治癒するんですが、ポリープは自然治癒しませんので耳鼻咽喉科の先生からの処置が必要です。
ちなみに結節でも耳鼻咽喉科の先生の処置が必要ですが、ポリープほど深刻ではないケースと言えば良いでしょうか。
結節は病気ではない、ポリープは病気。
そういう考えでも問題ないでしょう。

・気管支炎

ハウスダストやたばこなどある場所で発声を行っていると、アレルギーがある場合気管支炎になってしまいます。
気管支炎になると声がガラガラになるんですが、これは声帯が腫れたり、上咽頭の炎症によるものが多いです。
気管支は咽頭よりも下ですが気管支が腫れた場合は、咽頭も腫れるので発声を控える必要があります。

・慢性的上咽頭炎

最近多いのが上咽頭の腫れが慢性的に起こる事。
これもハウスダストなどが影響しているのですが、副鼻腔炎を患っていたり妙に喉の状態を気にし過ぎたりしてストレスを溜めると腫れを感じ易くなります。
そう考えると喉の健康状態を過剰に気にし過ぎるのは良くありません。
適度に気にするというのが正しい考え方です。
病は気からという事ですが、喉ほど気分の影響を受け易い場所も体には珍しいのではないかと私は考えています。

喉を傷めないコツ

では本題の『喉を痛めないためにするべき事』は何かというと。
上記に色々記した内容を理解した上で、あまり気にしない事が大事です。
気にすると悪くなる、そういうものです。
痛めない為には自分の身体を良く理解した上で、声を出しましょう。

あと、月並みな事ですが、

・水を毎日2リットルこまめに飲む(お茶ではなく水かスポーツドリンクです)。
・水で良いのでうがいはマメにする(アレルギーのあるうがい薬はNG)
・鼻は清潔に保つ。

というのが、喉を痛めないコツです。
特に鼻水が喉の奥に垂れると声帯の邪魔をするので声帯結節ができ易くなってしまいます、注意です。

次回は今回の記事の関連で、『喉を痛めた場合の対処法』を中心に書いてみます。

一般社団法人
日本ボイストレーナー連盟

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