しゃくりとグリスアップ、フォールとグリスダウンの違いとその定義

日本ボイストレーナー連盟の鈴木です。
ボイストレーニング勉強会にて、下記の質問を頂きましたので回答をさせて頂きます。

目次

【質問】しゃくりとグリスアップ、フォールとグリスダウンの違いとその定義

私は、卒業研究でしゃくり、ビブラート、フォール、こぶしについて研究しています。
そこで、質問なのですが、しゃくりとグリスアップの違いとフォールとグリスダウンの違いについて教えて頂けませんか。

そして、それぞれの定義について教えて頂けませんか。
ご迷惑おかけ致しますが、何卒よろしくお願い致します。

【回答】それぞれの定義について解説

こんにちは。日本ボイストレーナー連盟 ボイストレーナーの鈴木と申します。
ご質問ありがとうございます。

卒業研究でお調べになっているということで、とても素晴らしい研究テーマですね。機会がありましたら是非お話ししてみたいものですね。

それでは早速回答させていただきたいと思います。
今回は、しゃくりとグリスアップ、フォールとグリスダウンの定義と違いということなので、出来る限り解りやすく解説していきたいと思います。

しゃくりとグリスアップの定義とその違い

しゃくりの定義

歌い始めなどで、少し低い音程から正しい音程に戻して歌う歌唱法。
下からすくうように歌い始める表現のことを言います。

曲や雰囲気によってはストレートに歌った方が良い場合もありますが、歌に色を付けるための表現技法の一つとして使います。

グリスアップの定義

表声の最低音から裏声の最高音まで一息で音を繋げて発声する発声法。
「グリス」という言葉はそもそも潤滑油を意味します。

そして「アップ」を組み合わせると、「滑らかに上がっていく」という言葉になります。

ボイストレーニングの現場で発声技術の練習として取り入れることはありますが、曲の中でボーカルが使うことは殆どありません。

しゃくりとグリスアップの違い

『しゃくり』は発声し始めの最初の一文字のみに対して使われ、グリスアップは低音から高音までをひと繋ぎに発声する一連の流れのことを指します。

フォールとグリスダウンの定義とその違い

フォールの定義

歌い終わりの言葉の音程を下げていきながら切る歌唱法。
『fall(フォール)』を直訳すると、「落ちる」「(意図的に)落とす」「落下する」という意味があります。

歌い終わりにビブラートを掛けたり、プツッと切ったり、フェードアウトしたりと、歌においてはフレーズ終わりの音の処理の方法は様々ありますが、そのうちの一つとして、「音を落とす」という技法が『フォール』です。

滑らかに音を繋げて行う必要があります。音が階段のように段になって下がらないよう注意しましょう。

グリスダウンの定義

裏声の最高音から表声の最低音まで一息で音を繋げて発声する発声法。ギターやピアノなどでは頻繁に使われるテクニックです。

ギターでは、始まりの音は決めずにフレットの高い位置から低いところまでスライドさせて音を滑らかに下ろす、また、ピアノでも白鍵で高い音から低い音へ滑らかに指を滑らせて音を出すことがあります。

主にギター・ソロ、ピアノ・ソロ等の見せ場で使います。

フォールとグリスダウンの違い

フォールは歌い終わりの言葉のみに使われ、グリスダウンは高音から低音までをひと繋ぎに発声する一連の流れのことを指します。

まとめ

しゃくりとグリスアップは両方音が上がり、フォールとグリスダウンは両方音が下がる技法なので混在しやすいですが、一連の流れの技法なのが、一つの言葉に対してだけ行われるのかの違いですね。

いずれにしても技術としては高等ですので、もしマスターすることを目指されるのであればボイストレーナーをつけてのボイストレーニングを推奨いたします。

日本ボイストレーナー連盟では、第一線で活躍しているボイストレーナーのご紹介が可能です。是非お気軽にご相談下さいませ。

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一般社団法人 日本ボイストレーナー連盟
運営委員長 / 鈴木 智大

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