大人のリトミックとは何なのか

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こんにちは。
一般社団法人日本ボイストレーナー連盟スタッフです。

先日、当連盟宛に以下のようなご質問を頂きました。
※掲載文の件については了解をご本人様から事前に承諾を得ております。

「一般社団法人日本ボイストレーナー連盟様の記事をいつも参考にさせて頂いております。
先日アップされてました子供用のリトミックの記事(子供に対するボイストレーニング方法について)に関してもう少し深掘りしていただけたらと思います。
具体的には、大人のボイストレーニングのレッスンに於いてリトミックはあまり意味がないのか、という点が樹になります。
是非ご回答よろしくお願いします。」

ご質問ありがとうございます。
今回は頂きました上記ご質問に対してご回答をさせて頂きます。

大人とってリトミックは必要なのか

大人にとってボイストレーニングを教える際にある意味、リトミックは必要ないと考えます。
大人は物事を理解できる能力を長年かけて養って大人になっているものですから、音楽を理論的に理解していこうと言う考えがあるのであれば、リトミックではなくて理論的に理解してもらって(それは発声技術においても理論的に理解してもらって)レッスンを行っていくことが望ましいと考えます。

大人と子供では『歌をどのように音楽として楽しむか』という点において異なります。
大人の場合はボイストレーニングにおいて発声技術のスキルアップを目指す過程で充足感を持って楽しみたいということが一般的であると考えます。
しかし子供は単純に楽しみたいという点において音楽に充足感を持ちます。

したがって、大人には本来の意味合いでのリトミックは必要ないと言うことが結論としてあります。

大人にとって教える際に必要なのは目的意識を持ってもらうこと、そして目標達成してもらうこと

大人にボイストレーニングを教えていく場合目的意識をしっかり持って頂き、それを達成してもらうことをボイストレーナーが示していく上で大事です。
それが楽しむという意味では言い換えれば、ある意味リトミックなのかもしれません。
目標達成することは大事です。
例えば腹式呼吸をマスターしてもらい、その上で共鳴もマスターをしてもらう。
しかしながらそれだけではいけなく、何かしらの課題曲を生徒(大人)に与え、ピッチを正確に腹式呼吸と共鳴を維持しながら捉えてもらう。
これを簡易的にレコーダー等で録音し生徒本人に聞いてもらい、一定のスキルを超えたかどうかをボイストレーナーと生徒とで判断していく。
その一定のスキルを超えることができれば次のステップに進むことができるということで、これを目標として行く。
これが大人の生徒さんに対しての楽しみ、つまりそれはリトミックであると考えます。

リトミックの定義は大人と子供では異なる

これはあらゆる音楽の教則本や、辞典に載っているものでは決してありませんが、リトミックは楽しみながら行うと言うことにおいては大人も子供も共通しております。
その上で大人に対するリトミックと言うものは目的意識を持って行っていくと言うことが最も大事だと思います。
しかし音楽を嫌いになってしまっては問題であると言う点においては、これもまた大人も子供も同じなのです。
大人も子供も楽しみながら音楽をやると言う点においてはリトミックとしては同様に言えることなのです。
これがリトミックの本質です。
楽しみながらやる!これは非常に大事なことです。

以上、今回は頂きましたご質問へのご回答とさせて頂きました。

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