嗄声(させい)=かすれ声の原因と、改善方法

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こんにちは。
日本ボイストレーナー連盟 ボイストレーナーの鈴木智大です。

「嗄声(させい)」=「かすれ声」に悩んでいる方は非常に多くいらっしゃいます。
声が通らないので話すのが辛くなってしまったり苦しくなってしまったりします。

勘違いしやすいのですが、声質自体がハスキーであるのと嗄声(かすれ声)になってしまう声は違います。

嗄声には原因があります。
今回はその原因と改善方法についてお話ししていきたいと思います。

嗄声(させい・かすれ声)の原因

声はそもそも声帯の『ひだ』同士が摩擦して音を作り出して声として発せられます。
なんらかの原因でその声帯摩擦がうまくいかない場合があり、その時に嗄声が生じます。(声帯がうまく閉じない状態)

そのいくつかの原因を簡単にまず箇条書きでご紹介したいと思います。

・空気の乾燥
・声の出し過ぎ
・お酒やタバコ
・声帯結節やポリープ
・声帯周りの筋力不足

などが主に挙げられます。
それぞれ気をつけた方が良いこと、改善方法がありますのでお話していきます。

嗄声(させい・かすれ声)の改善方法

次に、かすれ声の改善方法についてまとめたいと思います。

空気の乾燥による嗄声(させい・かすれ声)

乾燥することで声帯の粘膜も乾燥して、声帯自体がしっかり閉じることが難しいため嗄声が起こります。
声帯が乾燥しないように気をつけなければいけませんので、部屋に加湿器をつけたり、日によって乾燥しやすければ水を常備して乾燥を感じたら水分をとるようにして下さい。
のど飴なども良いと思います。

声の出し過ぎによる嗄声(させい・かすれ声)

喉が痛くなるほどの大声を出したり、
長時間喋りっぱなしなど、声を出し過ぎによって炎症が起きて声枯れすることがあります。

声帯の閉鎖によって声が発せられますが、
その閉鎖にたいして、必要以上の息の量を当て過ぎると、無理やり声帯をこじ開けてしまうことになり負担になってしまいます。

長時間話す場合は休憩をとることが大切です。
また大きな声を出すことは悪いことではありませんが、どうしても必要であればボイストレーナーを付けてのボイストレーニングをお勧めします。

お酒やタバコによる嗄声(させい・かすれ声)

これも炎症による嗄声です。
お酒はアルコールにより血流が早くなり、声帯周りの血液が充血状態になるため、声をたくさん出すと声帯に負担になり嗄声なります。

そしてタバコは、煙の中のタールという成分が声帯に炎症を起こさせます。
どちらも辞めるのが一番ですが、無理にやめずとも、お酒を飲んだら発声を控えたり、ライブや講演会前などの数日前にはタバコを控えてみたりするとよいでしょう。

声帯結節やポリープによる嗄声(させい・かすれ声)

声帯自体にできものが出来るのが声帯結節。
声帯に腫瘍ができるのがポリープです。

いずれにしてもできものや腫瘍によって声帯が正常に閉じることができず嗄声になります。

声帯結節は無理に声を出し続けたりしてできることがあります。

嗄声が異様に長く続いたり、たんの絡みが続くようなら声帯結節やポリープを疑って一度耳鼻咽喉科に見てもらうのが良いと思います。

その間は当然ですが、あまり声を出してはいけませんので安静にしましょう。

声帯周りの筋力不足

これは加齢によって起こります。
加齢でなくても、普段あまり声を出さない人に多いと思います。

声帯は、その周りの筋肉に支えられて声帯閉鎖を行い声として発することができるため、
お酒やタバコ、身体の不調以外でもともと声がかすれ気味で、調子いい時はしっかり発声できる、という方はこのタイプが多いです。

これはボイストレーニングによって改善することが可能ですので、お悩みの方は是非ボイストレーナーを付けてのボイストレーニングを行うことをお勧めします。

当連盟では、有資格者で話し方のレッスンができるボイストレーナーのご紹介や、講師派遣などのご依頼を随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。
今の自分よりも、発声能力を高めたい、発声技術を磨きたいという方は是非、下記より詳細をご確認下さい。

ボイストレーナー紹介制度について

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以上、嗄声についてお話しさせていただきました。

声帯はデリケートな器官なので少しの気遣いで調子を取り戻すことができます。
出来ることから気をつけてみてはいかがでしょうか。

一般社団法人 日本ボイストレーナー連盟
ボイストレーナー/鈴木 智大

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