中島みゆきさんの歌い方について

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こんにちは。
日本ボイストレーナー連盟 ボイストレーナーの鈴木智大です。

今回は中島みゆきさんの歌について解説したいと思います。

中島みゆきさんの歌について

中島みゆきさんと言えば、多くの人から愛される名シンガーですね。
本当に幅広い世代から支持されています。
シングルチャートでは、4つの世代において1位を獲得したソロ・アーティストとしては唯一です。それは歌や楽曲など、いろいろな点で優れているからです。

曲を例に挙げて解説したいと思います。
例えば代表曲である「糸」。
今でもカラオケのランキングでは常にランクインしている曲なので一度は歌ったことがあるという人も多いのではないでしょうか。

歌詞を見ると、難しい言葉づかいや単語はあまりありません。
そのためとても解りやすく、伝わりやすい歌詞に仕上がっています。

そして「糸」が人や、その人生を比喩するという表現力は、まさに人々の心を捉えた作品となっています。

演歌やポップスなどではない中島みゆきさんオリジナルの、独特な楽曲。
そして中島みゆきさんの歌声が曲全体を魅力的にひきたてています。

中島みゆきさんの『芯のある声』

中島みゆきさんの声は、
多くの女性ボーカリストに見られる、いわゆる「高い音」や「キンキンした声」とは違います。

優しさのある柔らかに歌い上げる部分もあり、力強く太い声で歌い上げる部分もあり、
高い声ではありませんが、低音から裏声のトップの音までとても安定しています。

その魅力は、どのような声を出す時でも必ず体全体を使って丁寧に響かせています。

そのため、小さな声・優しい声を出すところでも声に芯が生まれ、
非常に聴きやすく、とても心地よい歌になっているのです。

この小さな声・優しい声を出すときにもしっかり芯のある声を出す、ということがとても大切なのです。
これができる人はなかなかいません。

歌や発声の練習をする際には、単に声を出す練習に加えて、
小さい声を出す際にも芯を出すということにフォーカスしたボイストレーニングを行っていただけたらと思います。

一般社団法人 日本ボイストレーナー連盟
ボイストレーナー/鈴木 智大

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